2つのミュージックビデオ
昨年、コロナ禍の中でアルバム制作を進めていくうちにある1つの楽曲が完成した。2年ほど前から作り始めたがなかなか納得のいくカタチにならず試行錯誤を繰り返してきた難産な曲だった。コロナによってライブがなくなってしまい、その分の時間を存分に楽曲制作に費やすことができたので、長らく完成を先送りにしていたその曲をここ何年かの集大成的なシングルとして完成させることができた。われわれHave a Nice Day!が作ってきた「わたしを離さないで」や「僕らの時代」、「Night Rainbow」の延長線上にあたるシングルであり、いま現在の自分が作れる最も強い楽曲だと思う。
そしてこの曲を公開することに思いを巡らせたとき、自分の中にある現在の世界への思いを反映させるために映画的なミュージックビデオを作れないだろうかと考え始めた。シンプルだが自分なりの答えになるような物語を念頭にストーリーを練っていき段々とカタチになっていったが、1つの楽曲のMVでは収まりきらないと気づいたので、2月26日にリリースするシングル「わたしの名はブルー」のミュージックビデオを物語の前半、そして物語の後半部分をその曲のミュージックビデオとして制作することにした。つまり2曲のミュージックビデオで1つの物語となる構成の予定だった。