刀剣にかかわる伝統技術はどの分野もそうですが、数百年も受け継がれていながら次の百年が確かなものではありません。そして現代を生きる人々の多くは、そんな素晴らしい日本の伝統技術に触れることなく日々を過ごしているのではないでしょうか。このHITOFURI(ひとふり)プロジェクトはより多くの方々に伝統技術の魅力を再認識してもらうことで、次の担い手が生まれてくる可能性につながると信じ、スタートいたしました。
日本の伝統を活かしつつ、あらたな魅力も備わったモノづくりを進めていきます。
※〜ふり、とは日本刀を数える単位のことで、刀鍛冶職人が一本の刀を鍛錬するがごとく、魂を込めて進めていくという思いで「HITOFURI」と名付けました。
玉鋼(たまはがね)は日本刀の原料となる上質な素材です。『たたら製鉄』の技術でしか生み出すことのできない純度の高い鉄であり、生産量が限られている貴重なものです。
木炭の燃焼熱によって砂鉄を還元することで、鉄を得る日本古来の製鉄方法であり、三日三晩の操業が必要となります。